令和3年度新工日記

お蚕日記シーズンⅡの④【おわり】(環境化学部)

2022年2月9日 13時00分
部活動

 紙を漉き上げて、板に移し、乾燥すれば和紙は完成です。一枚一枚剥がす時に破れないように気を遣いながら、丁寧に行いました。

 紙漉き経験者でも、植物の伐採そして植物の繊維より原料を精製するところから経験する人の割合は圧倒的に少ないのではないでしょうか。大変な苦労を味わったことで、紙が大変貴重であったことが実感できました。今では安価で入手できる洋紙が主流であり、和紙は特別な存在になってしまいました。

 私たちは、その利便性と低価格であることから、紙を無駄に使いすぎてはいないでしょうか。私たちが浪費するという行動のツケは、誰が、何が肩代わりしているのか?グローバルサウスの人々であり、自然環境なのだろう。桑と蚕での活動は、しばしばそのような思考に導いてくれました。

 私たちが、「足りていることに気付くこと」が、人類の抱える課題の解決につながるのではないかと感じています。
これからも環境化学部は、桑と蚕と共に課題解決に向けて思考する活動を続けます。

 年間を通し「お蚕日記」にお付き合いいただきありがとうございました。おしまい。

※本日は午前中に、「お蚕日記シーズンⅡの③(環境化学部)」の記事も掲載しています。